イソヒヨドリの特徴

頭から翼にかけてのダークブルーが美しいヒタキ科の鳥。「ヒヨドリ」とついているがヒヨドリではない。オスは煉瓦色の腹と暗青色の頭・翼を持つ。一方メスは地味な見た目をしており、全体的に黒く腹に鱗状の模様を持つ。幼鳥はねずみ色をしている。繁殖期の春になると美しい複雑な旋律でさえずる。

イソヒヨドリの鳴き声

イソヒヨドリのさえずりは「ピーツツピーピー」「ピュルピュルピピーポー」等と複雑な旋律だ。音色美しく、声量も大きいため、さえずっているとすぐに分かる。天気のいい日の建物の上や岩の上でご機嫌に歌っている印象がある。
危険を感じたときや飛び立つときなどに「ジジッ」「ジュッ」という声も出す。

鳴き声を聞く

人懐っこい性格

イソヒヨドリは人間が多少近くにいても気にしないようで、人懐っこい性格だ。人間の生活圏内で繁殖することも多く、双眼鏡を使わなくても鮮やかな色をしたこの鳥を観察できるので、人々から人懐っこいと思われているのかもしれない。

イソヒヨドリの写真

イソヒヨドリの生態

海岸の崖地や岩陰に住んでいる。最近では都市部のビルの屋上などにも営巣するようだ。5月初旬に産卵し、夫婦で子育てをする。繁殖期以外は1羽で生活している。 北日本の個体は冬になると暖かい地方へと移動する。

イソヒヨドリの餌・食べ物

地上で甲殻類や昆虫類などを捕食する。さえずるときなどは木の枝や崖、建物の上などにいる事が多いが餌を捕らえて食べるときには地面付近に降りてくる。筆者の家の近くのイソヒヨドリは、川沿いのブロックの上を歩きながら餌を探している。

内陸部への分布拡大

近年では内陸部に分布が拡大している。東京都八王子市の湯殿川沿いでもオスとメスのペアを度々目撃したことがある。全国鳥類繁殖分布調査のイベントとして2018年に調査が行われたようだ。
内陸部での繁殖状況については、海岸から50kmも離れている相模湖駅での研究(田淵, 2015)や神戸県三田市におけるマンションと草地がセットになったハビタットの研究(鳥居, 江崎, 2014)などがある。イソヒヨドリがもともと住んでいた海岸の崖地と都市部におけるマンションなどの人工的な環境が似ており、採餌がしやすい場所であればイソヒヨドリが住み着く可能性が示唆されている。近い将来には都市部でも普通に見られる野鳥になるかもしれない。

※参考文献
・田淵俊人 (2015):イソヒヨドリの内陸部での繁殖 ―相模湖駅(相模原市緑区)で営巣したイソヒヨドリ―, BINOS, 2015 年 22 巻 p. 37-43
・鳥居 憲親, 江崎 保男 (2014):イソヒヨドリのハビタットとその空間構造―内陸都市への進出―, 山階鳥類学雑誌, 2014 年 46 巻 1 号 p. 15-24

発見した場所

海岸沿いで目にすることが多いが、内陸部でも見られ、繁殖しているようだ。

小笠原諸島父島

小笠原諸島父島の海岸で発見した。人家の屋根や道路などを歩いたりジャンプしたりしていた。飛び始めるときはややゆっくりと重力に逆らうようにおおきく羽ばたいていた。メスはコンクリートによく同化しており、遠目からみると気づくのが難しいほどだった。割と人懐っこく、人間が近づいても逃げなかった。

八王子市湯殿川・浅川

東京都八王子市の湯殿川・浅川沿いにも通年見られる。川沿いのブロックの上や、川から少し離れたアパートの上などでさえずりを聞くことがある。橋の下や近くにいることもあり、橋の下を使って営巣しているかもしれない。

三浦半島

三浦半島の海岸沿いの遊歩道でメスを発見した。

横浜線片倉駅付近

JR横浜線片倉駅のホーム付近にオスがいた。コンクリートの壁の上にのぼって朝からさえずっていた。駅の南側のコンビニの上やマンションの上にとまっていることもある。

イソヒヨドリの動画

イソヒヨドリの動画をご紹介します。
八王子市湯殿川沿いにいたオスです。